避難所に行けば食べ物も水も用意されているはず、と思っていませんか。わたし自身、そう感じていた時期がありました。でも実際には、避難所の備蓄だけで全員分を賄えるわけではないのが現実です。
地域情報メディア『なよろレンズ』編集長のクウです。鍼灸院の院長として患者さんと話していると、「いざというとき薬をどうする」「赤ちゃん連れで避難所に行けるか」という不安をよく聞きます。今回は、名寄市が公表した備蓄情報をきっかけに、自分の家の備えを見直すための記事を書きました。
市の備蓄状況で何が確認できるか、家庭で用意しておきたいものの目安、そして乳幼児・高齢者・持病がある人が特に気をつけたい点を順番に整理します。
名寄市が備蓄状況を公表しています
名寄市は2026年6月2日付けで、市の公式サイトに「名寄市の備蓄状況について」というページを公開しました。災害対策基本法の改正を受け、市が保有する災害用物資や機材の状況を市民向けに公表したものです。
食料や毛布などのほか、非常用発電機や排水ポンプも備えていることがページ本文に記されています。ただし、品目ごとの具体的な数量や保管場所、避難所別の備蓄の有無などは、現時点でわたしが確認できた範囲には含まれていませんでした。
市の備蓄は「全員分」ではないと知っておく
市が備蓄を持っていると聞くと、「避難所に行けば何とかなる」と感じる人もいると思います。でもそれは少し楽観的すぎるかもしれません。市の備蓄はあくまで初動の支援を想定したもので、市民全員を長期間まかなえる量ではないのが一般的です。
名寄市のページでも、市民のみなさんも万が一に備え、食料などを備蓄しましょうと呼びかけています。市の備蓄に頼りきるのではなく、家庭でも準備しておくことが前提になっています。
家庭で備えたい量の目安を確認する
内閣府や農林水産省は、家庭備蓄の目安として「最低3日分、できれば1週間分」を推奨しています。これは支援物資や物流が動き始めるまでの期間を想定したもので、特に大規模災害では1週間分以上が望ましいとも言われています。
- 飲料水
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1人1日3リットルが目安。7日分なら1人あたり21リットルになります。2リットルのペットボトルで計算しておくと分かりやすい。
- 食料
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1日3食として、最低でも1人9食(3日分)。缶詰・レトルト・乾麺など調理が簡単なものを組み合わせると続けやすい。
- 熱源
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カセットコンロとガスボンベ。1日1〜2本が使用の目安とされています。北海道の冬は暖を取る手段としても考えておきたい。
- トイレ
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断水や下水管の破損でトイレが使えなくなることがあります。携帯トイレや簡易トイレを家族の人数分用意しておくと安心。
ローリングストックで無理なく続ける方法
「防災用品を別に買いそろえる」と考えると、なかなか動き出せないことがあります。そんなときに使いやすいのが、ローリングストックという考え方です。普段の食材を少し多めに買い置きして、古いものから使い、使った分を補充するサイクルをつくります。
缶詰やレトルト食品、乾麺、お菓子など、普段から使うもので十分です。特別な非常食だけにこだわる必要はありません。まず今ある食材を確認して、1週間分に足りないものを少しずつ補っていくやり方が長続きします。
乳幼児がいる家庭で確認したいこと
乳幼児がいる家庭は、大人と同じ備えだけでは足りません。液体ミルクや粉ミルク、離乳食のストック、おむつ、着替えは、避難所では十分に手に入らない場合があります。母乳育児中の方も、ストレスで母乳が出にくくなることがあるため、液体ミルクを一定数備えておくと安心です。
普段使っているものと同じ銘柄を多めに確保しておくことが大切です。避難所での配布品が手元にあるものと同じとは限らないからです。
高齢者や持病がある人の備えで大切なこと
鍼灸院を営むわたしの患者さんには、毎日薬を飲んでいる方が少なくありません。災害時に薬が途切れることは、命にかかわる場合もあります。かかりつけ医に相談して、最低3日分の予備薬を手元に置いておくことを検討してほしいと思います。
お薬手帳のコピーか写真も、非常持ち出し袋に入れておくと避難先で役立ちます。メガネや補聴器、義歯なども、予備があれば非常袋に入れておきましょう。
非常持ち出し袋には何を入れるか
非常持ち出し袋は、すぐに避難できるようにリュックに入れて玄関近くに置いておくものです。「背負って走れる重さ」が目安で、中身を詰め込みすぎないことが大切です。
- 飲料水(500ミリリットルを数本)と最低1日分の食料
- 懐中電灯と予備電池、携帯ラジオ
- 携帯トイレと簡易衛生用品
- 現金(小銭含む)、保険証・通帳のコピー
- お薬手帳のコピーまたは写真、常備薬の予備
- 防寒着や着替え(北海道の季節に合わせて調整)
市の公式サイトで確認しておきたい内容
名寄市の備蓄状況ページには、問い合わせ先として総務部防災担当の電話番号とメールアドレスが掲載されています。備蓄品目の詳細や、避難所ごとの備蓄の有無、配布条件などを知りたい場合は、公式ページまたは問い合わせ先で直接確認するのが確実です。
名寄市公式サイトで「名寄市の備蓄状況について」を検索し、現時点で公表されている品目や内容を確認します。
名寄市防災ガイドマップで、自宅に近い避難所の場所と避難ルートを確認します。家族と一緒に見ておくのがおすすめです。
今ある食料・水・薬が何日分あるかを実際に数えてみます。3日分に足りないものを把握することが、次の一歩になります。
今の備蓄状況は更新される可能性があります
市が公表する備蓄状況は、今後内容が更新されることがあります。今回確認できたのは2026年6月2日時点の公表情報です。品目の追加や数量の変更があった場合は、名寄市公式サイトの最新情報で確認するようにしてください。
| 確認できていること | まだ確認が必要なこと |
|---|---|
| 市が備蓄状況を2026年6月2日付で公表した | 品目ごとの具体的な数量 |
| 非常用発電機・排水ポンプなども備えている | 避難所別の備蓄の有無 |
| 家庭備蓄として最低3日分・推奨1週間分を呼びかけている | 災害時の配布条件・手順 |
| 問い合わせ先は総務部防災担当(市役所内) | 家庭備蓄への個別案内の有無 |

備蓄は「ちょっと多めに買い置きする」から始めるのが一番続きます
週末に家の備蓄を家族と一緒に確認してみる
今日か今週末に、キッチンの棚や冷蔵庫の中を一度眺めてみてください。缶詰が何個あるか、水が何本残っているか、薬の残量はどうか。それだけで、自分の家の今の状態が見えてきます。
わたしも毎年この時期に家の備蓄を見直すようにしています。完璧に揃えようとするより、足りないものを一つ補うところから始めるほうが、長く続けられると感じています。
名寄市が備蓄状況を公表したこのタイミングを、自分の家の備えを確かめる小さなきっかけにしてもらえたらうれしいです。詳しい内容は名寄市公式サイトの防災情報ページで確認できます。













