【名寄市】みどり認定は誰が対象|農業者が使える支援と申請の流れ

農業をやっている方から「みどり認定って聞いたことあるけど、うちは関係あるの」と聞かれたことがあります。名前は知っていても、自分に使えるかどうかが分からない、という段階で止まっているケースがほとんどでした。

地域情報メディア『なよろレンズ』編集長のクウです。わたしは農業者ではありませんが、名寄市で仕事をしている立場から、地元の農家さんやご家族が使えそうな制度はできるだけ拾って紹介するようにしています。今回は名寄市のお知らせをもとに、みどり認定の中身を整理しました。

この記事では、みどり認定とは何か、誰が対象か、認定を受けると何が使えるようになるか、そして最初にどこへ相談すればよいかを順番に書いていきます。

目次

「みどり認定」は何のための制度なのか

みどりの食料システム法という法律に基づいて、環境への負荷を減らす農林漁業の取り組みを、国と都道府県が正式に認定する制度です。化学肥料や化学農薬を減らす、温室効果ガスの排出を抑えるといった活動を「計画」の形で書き出し、知事の認定を受けると、税制・融資の面でいくつかの支援が使えるようになります。

法律の施行は2022年で、全国では2024年10月末時点でおよそ1万8千の生産者が認定を受けています。北海道は農業の規模が大きい分、対象になりうる方も多い地域です。

認定を受けられるのはどんな活動か

北海道基本計画に定められた活動が対象です。大きく分けると次の二つが柱になっています。

土づくりと化学肥料・化学農薬の削減

土壌診断を行いながら化学肥料・化学農薬の使用量を段階的に減らす取り組みです。有機農業への移行もここに含まれます。

温室効果ガスの排出削減

農業機械の省エネルギー化や燃料切り替えなど、農業生産に伴う温室効果ガスを減らす取り組みです。

「どちらかに少しでも当てはまりそう」という感覚があれば、まず相談窓口で確認するのが早いです。活動の詳細な対象範囲は北海道HPに掲載されていますので、公式情報での確認をおすすめします。

農業者だけが対象なのか、漁業・林業は

制度の名称に「農林漁業者」とある通り、農業者だけでなく林業・漁業に携わる方も対象になります。ただし、それぞれ担当窓口が異なりますので、農務課への問い合わせ前に自分の業種がどの窓口にあたるかを確認しておくとスムーズです。

名寄市のお知らせは農務課からの発信で、市内農業者向けの案内として位置づけられています。林業・漁業関係の方は別の担当部署への確認が必要になる場合があります。

認定されると何が使えるようになるか

認定を受けた農林漁業者には、主に三つの支援があります。

支援の種類内容の概要
特別償却の適用認定後に導入した対象設備・機械(取得価額100万円以上)について取得価額の32%を特別償却できます。令和8年3月31日まで適用期間あり。
国庫補助金の採択環境負荷低減に関連する補助金の採択で優位になる場合があります。具体的な補助事業は年度ごとに変わりますので農水省HPで確認が必要です。
農業改良資金(無利子融資)日本政策金融公庫の無利子融資が利用できます。個人は最大5,000万円、法人・団体は最大1億5,000万円。償還期限は12年以内(据置期間3〜5年以内)。

特別償却は青色申告を行う農業者が前提で、かつ対象機械・設備がメーカーの国の認定を受けたものに限られます。手元の設備が対象かどうかは、導入前に農業改良普及センターか税務の専門家に確認しておくのが確実です。

「計画」とは何を書けばよいのか

認定を受けるには「環境負荷低減事業活動実施計画」という書類を作る必要があります。5年間の取り組みを計画として書き出すもので、農業者が自分で一から作る書類です。土壌診断結果の添付など、活動の種類によって添付書類も変わります。

「何を書けばよいかが分からない」という声はよく聞きます。その段階でいきなり様式を埋めようとせず、農業改良普及センターへの事前相談から始めるのが制度本来の流れです。

申請の流れはどうなっているか

認定までの基本的な流れは次の通りです。

STEP
農業改良普及センターへ事前相談

取り組みの内容が認定対象に該当するかどうか、計画の書き方などを事前に相談します。

STEP
環境負荷低減事業活動実施計画の作成

5年間の取り組みを記載した計画書と必要な添付書類を準備します。土壌診断結果など活動内容に応じた書類が必要です。

STEP
提出先へ申請書を提出

名寄市の場合は、フロー図に従い指定の提出先へ申請書を提出します。詳細は市の農務課農政係(電話:01655-3-2511)へ確認を。

STEP
北海道知事による認定

書類審査を経て北海道知事から認定を受けます。認定後、支援措置が利用できるようになります。

認定要領と認定フロー図のPDFは名寄市HPで公開されています。申請前に一度目を通しておくと、相談時の話がずいぶんスムーズになります。

「うちはどの活動に当てはまるのか」が一番の疑問

実際に農業をされている方と話すと、「自分の取り組みが対象に入るのかどうかが分からない」という声が一番多いです。これは仕方のないことで、制度側の分類と、現場での作業の表現がなかなか一致しないからです。

何かやってはいるけど、それが「計画」になるとは思っていなかった

農業改良普及センターへの相談は、書類を整えてから行く場所ではなく、「自分の取り組みが対象になるか確認しに行く」段階から活用できます。相談のハードルは思っているより低いはずです。

特別償却の適用期限と注意点

設備投資に関する特別償却は、令和8年(2026年)3月31日までに導入した設備が対象です。税制改正で期間が延長された経緯がありますが、現時点ではこの期限が設定されています。

注意したいのは、認定を取ってから設備を導入するという順番になっていること。設備を買ってから後から認定を取っても、特別償却の対象にはなりません。設備投資を検討しているなら、計画から動く必要があります。今の時期から動くと間に合う可能性があります。

農業改良資金の無利子融資はどう使うか

日本政策金融公庫の農業改良資金は、みどり認定を受けた農業者が利用できる無利子の融資制度です。個人で最大5,000万円、法人・団体で最大1億5,000万円が上限で、償還期限は12年以内、うち据置期間は3年から5年以内です。

新しい農業技術の導入や、加工・販売への展開など、チャレンジを伴う事業に向いています。融資の相談は日本政策金融公庫や農協で受け付けていますが、まず認定を受けることが前提です。

公式情報はどこで確認すればよいか

制度の全体像は農水省HP「みどりの食料システム法について」が起点になります。北海道固有の認定対象活動と認定要領は北海道庁HPに、申請フロー図と認定要領PDFは名寄市のHPに掲載されています。

  • 農水省HP:みどりの食料システム法について(制度概要・全国の認定状況)
  • 北海道庁HP:農業における環境負荷低減事業活動実施計画等の認定制度(北海道の対象活動・要領)
  • 名寄市HP 農務課農政係:認定フロー図PDF・認定要領PDF(申請の実務)
  • 日本政策金融公庫HP:農業改良資金の詳細(融資条件・申込窓口)

補助金や融資は年度や予算によって内容が変わることがあります。公式ページの最終更新日も確認しながら、現時点の情報かどうかを見ておくことをおすすめします。

今週、農務課に電話一本かけてみるだけでいい

「うちは関係ありそうかな」と少しでも思ったなら、名寄市農務課農政係(01655-3-2511)へ電話してみることが、いちばん早い一歩です。申請書類を用意してから動く必要はなく、「自分の取り組みが対象になるか聞いてみたい」だけで構いません。

わたし自身は農業者ではありませんが、地域で仕事をしていると、こうした制度を知らないまま見過ごしている方を少なからず見てきました。特別償却の期限が令和8年3月までと決まっている以上、設備投資を考えている方は早めに動いた方が選択肢が広がります。

名寄の農業を続けてきた方の取り組みが、こういう制度でもう少し楽になるなら、それはいいことだとわたしは思っています。まずは窓口に声をかけてみてください。

情報は更新時点のものです。最新情報は公式サイトもあわせてご確認ください。

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この記事を書いた人

「なよろレンズ」編集長・クウ

名寄市在住のクウです。地域情報メディア『なよろレンズ』で、暮らしに役立つ地元情報を発信しています。

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